蟻の音

DJ 蟻 a.k.a. SoniCouture~おとつかい~ offical Blog。Electronica,Breakbeats,Techno,HIPHOP,Dub,Rock,Classic等の音楽に関連するDISCレビューやLIVE・PARTYレポ、DJ・DTM機材、書物・映画・TVや社会問題等について新旧問わず取り上げていきます♪
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Fishmans「THE LONG SEASON REVUE 」@SIBUYA AX
2005/11/22(tue)
Fishmans
『THE LONG SEASON REVUE』@SIBUYA AX
REPORT


20051128172005.jpg



『 拝啓  佐藤 伸治 様
  
  いまこの国には、あなたの音楽を必要としている人がたくさん居ます。 』



11/22、不思議なLIVEがありました。フィッスマンズ的組合でもなく、fishmansの。
1999/3/15にVOCAL兼メイン・ソングライターの佐藤君が無くなってから、はや6年以上。
ついこの間起きた事のようなのに、気がつけばこんなに時間が...。


友人と原宿で待ち合わせ、二人でAXへ。会場に入るとすでに人でいっぱい!

今回驚いたのはチケットの争奪戦が起きたことです。

僕の感覚では、当時のfishmansはコアな音楽ファンやバンド・音楽関係者からは熱狂的な支持を受けていましたが、一般的なリスナーにはまだまだ浸透しておらず、ツアー・ファイナルでリキッド、通常はクアトロ・クラスのイメージでした。それが今回、こんな狂騒になるとは...しかも佐藤君不在で(驚)いろんなNET上の書き込みや身近な処で聞いた話から想像するに、どうやらリアルタイムで体感できなかった世代の中で、神格化されつつあるようで、もしかしたら佐藤君が生きていた時よりもfishmans、人気があるんじゃないでしょうか(苦笑)(まあ彼らは売れそうになったら、ワザと活動ペース落として売れ過ぎないようにしていたらしいですがw)

以前、友人達とFishmans論を闘わせていた時、音は違えどポジショニングとして80年代イギリスのTHE SMITHのような位置にいるはずのBANDだったと主張しました。経済不況で若者には夢も希望もなかった英国暗黒の80年代をそっと包み込み、精神安定剤として機能したTHE SMITH。巷では景気回復とかいいながら、その実態は首都圏の極一部の層のみの好景気の日本。地方を見渡せば廃墟が連なるこの国で、いまこんなにFishmansが必要とされているのは、間違いなくFishmansの音が、日々の不安や生活の中のささやかな幸せをそっと包み込んでくれるからでしょう。かつての英国でTHE SMITHがそうであったかのように。

20051128172021.jpg

この日は定時19時きっかりにメンバーが普通に揃って登場しました。

茂木欣一(drums)
柏原譲 (bass)
HONZI  (Keybord&Violin)
木暮晋也(guitar)
ダーツ関口(guitar)
沖祐市(Keybord)

そして、『Go Go Round This World!』を鳴らし始める。その時の会場の高揚感といったら、待ち侘びていた人にやっと会えたって感じでした!そして原田郁子(クラムボン)が登場。「WEATHER REPORT」の第一声を上げた時、2秒ほど会場の空気が硬直したのを僕は目の当たりにした。やはり、もうあの頃のfishmansではないんだという現実。わかっていても、それを目の前で突きつけられた衝撃!あの僅か2秒ほどに間にどれだけの想いが交錯したのかと思うとゾッとする。しかし、彼女は歌い続ける。優しい歌声は徐々に衝撃を包み込み、everyday,everynightを歌い始めた頃には会場内が、「これはこれで良いんじゃないか?」「もう佐藤君がいないのはわかっていたことじゃないか。」「今日は素直にfishmansの曲を楽しもう。」という雰囲気になっていました。原田郁子の無邪気でイノセントな歌声は、間違いなくあそこにいた全ての人を救った。バンドのメンバーも含めて。あの日のゲスト・ボーカルの中で原田郁子以外の人間には不可能だったと思う。例えUAでもある種の反感が出たような気がします。

その後、PODが歌うが頭の中では同時進行で佐藤君の歌声がシュミレートし始める。蔡忠浩 君(bonobos)が歌った時はあまりに声を似せていた為(bonobosのLIVEでは好感が持てる似て非なる声。恐らくリスペクトとしてワザと似せて歌っんでしょう)一瞬、おっ!思ったが、やはり佐藤君の声は聴こえ続ける。歌が軽いんだ。声とかじゃなくて、歌が。背負ったものが違う。佐藤君の持っていた凄み・狂気が感じられない。それを求めるのは酷だとはわかっていても、歌いこなせていない、そう思ってしまう。楽しいのは楽しいんだけど♪

そんな事を感じてると、何か佐藤君がにやにや笑いながら「まだまだ甘え~な!」って言ってる気がした(笑)

それを一変させたのがポコペン。
彼女が歌い始めた時、頭の中の佐藤君が歌わなくなった。この日はあまり声がでていなかったけど、その生き様が凄みとなって歌に現れる。そう、fishmaansの曲は歌が上手いとかだけでは歌いこなせないのだと思う。今まで歩んできた道、背負ってきたものが生みだす狂気、凄みがないと本当の意味で歌えたとはいえない。彼女は80年代中期から「さかな」のボーカルとしてアンダーグランドで活動しており、fishmansのずっと以前から闘い続けている。いろんなものを見て、背負ってきたんだと思う。だから、その声に、歌に説得力がある。

佐藤君はにやにや笑ってる。それはちょっと嬉しそうに見えた。

そしてUAが現れ、会場の度肝を抜く!第一声で世界が...。

彼女も出自こそメジャー・デビューだが、ラブ・タンバリンズのエリが失速した後、Charaとほぼ二人で今現在の女性ボーカリスト達の基盤を作り上げた人。道なき道を歩んで今の地位を確立させるまでに、いろんなモノを見てきたんだと思う。もはやfishmansのゲスト・ボーカルなんかじゃなく、UAとFishmansのコラボレート状態!素晴らしい♪こんなにあっさりfishmanの曲を自分の物にしてしまえるなんて(驚)圧倒的に本物!

佐藤君もにやにやしながら「ちょっとはやるなあ。」って言ってるような気がした(笑)

その後、ハナレグミと山崎まさよしが歌うがやはり歌が軽い。残念ながら歌いこなせていない。生前、佐藤君は深夜~明け方の下北をふらふら歩いてたという。ぽつんと、たったひとりで。その時の感じ、気持ちは彼らには決して出せないだろう。見てきたものが、見ているものが違うから。だから、できればナイトクルージング 、いかれたBABY、LONG SEASONはそのままUAかポコペンに歌って欲しかった。最高に楽しいことは楽しかったけどね♪ナイトクルージングの時のあの照明、頭上のひとつだけのオレンジの光♪あれはとても美しくて感動した!LONG SEASONの音像と欣ちゃん vs ASA-CHANGのパーカス対決も最高だった!

20051128172130.jpg

そして、最後は全員でアンコール(カーテンコール♪)。
スペシャルゲスト・トランぺッターにこだま和文氏を向かえ『チャンス』を演奏♪
その時は本当に会場中、幸福感に満ちていて、みんな笑顔♪笑顔♪でした!

佐藤君は、にやにや笑いながら
「お前ら、俺の居ないとこで勝手に盛り上がってんじゃねぇぞ!」
って言ってるような気がしました。ちょっと嬉しそうに。

3時間半近くやったのに、あっという間に過ぎてしまった本当に幸せな時間♪素晴らしかった。あの場に立ち会えたことに感謝します!

いまになって何故fishmansをやるのか?このライブをみて、何となくわかりました。欣ちゃん、fishmansの曲が好きで好きで、やりたくてやりたくてしょうがないのな(笑)そして、この楽しさ・気持ち良さを皆に伝えたくてしょうがないのな♪あのfishmansの音にまみれて、ドラム叩いてる時の嬉しそうな、楽しそうな顔といったらw あちこちでいろいろ深読みされてるみたいだけど、理由はこれに尽きると思う。他のZAKも含めて他のメンバーもそうなんでしょう。ただそれだけ♪

かつて、ロッキン・オンJAPANは『LONG SEASON』の頃のFISHMANSを、「いまの感じはどうか?と思う」という懐疑的なコメントを載せていたと記憶しています。時は流れ、ロッキン・オンは部数が大幅に減ってしまい悲惨な状況にあるけど、FISHMANSの音楽は今まで以上に必要とされ続けている。

Fishmansの音楽はとても孤独だ。全ての事には終わりがあるという残酷な現実と真っ直ぐに対峙している。だからこそ彼等はほんの「ささやかな幸せ」を見つけ、大切に出来るんだと思う。日常で見過ごしてしまいそうな小さな出来事を本当に狂おしいまで抱きしめている。こんなバンド、この国にはどこにもいない。

今回のLIVEでは末期のヒリヒリするような緊張感はもう何処にもなかったけど、その代わり祝祭的な空気が会場を満たしていた。それは決して佐藤君を変に持ち上げ、神格化するんではなくて、今でもFishmansの音にまみれることができる喜び!その祝いの空間としてだったと思う。出演者も含めてみんなが好きなfishmansを皆で分かち合う感じ♪僕はそれで良いんじゃないかなと思う。

本当の意味でのfishmansの時間は止まってしまったけど、FishmansとFishmansを愛するみんなの時間はこれからもずっと歩み続ける。


『 あなたの、あなた達の生み出した音楽はこんなにも、たくさんの人に愛されています。

                  みんなの笑顔がみえますか?                  』

                        「THE LONG SEASON REVUE 」の感想に代えて
                               




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Comment
≪この記事へのコメント≫
蟻君のfishmansへの想いが染みてきた。

音を楽しむってこういうことだよね。
きっとだけど心からfishmans,音楽を愛する人達が真剣にライブを楽しんでる姿があったんだと思う。

それをたくさんの人が感じられたら世の中の音ももっと楽しめるようになると思うね。
それを感じられるって特別なんだろうか?

とにかく音楽に真剣な人達がたくさん居て、ただそれを響かせたいと願う人が居る事を確認できるのが素晴らしいことだと思いました。
2005/11/29(火) 15:00:34 | URL | satoshi(sympa) #-[ 編集]
そうそう!
良かったよ!
リアルタイム世代も、後追い世代も繋がったって感じがした♪
本当に良いモノって、音楽に限らず受け継がれていくよね!
Fishmansの音楽もその域に達したんだと思う!
2005/11/29(火) 20:29:38 | URL | 蟻 #-[ 編集]
はじめまして。
わたしも観てきました!
すっっっごい良かったよ。
もっと沢山の劇場でやらないのかな?
http://igottado.jugem.jp/?cid=9とかで紹介してるけど・・・。
もっと多くのひとたちに観てもらいたい!
2006/04/06(木) 18:57:48 | URL | きき #-[ 編集]
初めまして
映画の方に行かれたんですね。
僕はLIVEの方はいったんですけど、映画はまだなんですよ。
早く行かねばですね♪
2006/04/06(木) 21:03:02 | URL | 蟻 #-[ 編集]
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